


1. ノロウイルスとは?
ノロウイルスは、主に冬場に流行する感染性胃腸炎の原因となるウイルスです。
感染力が非常に強く、少量のウイルスでも発症するため、家庭や施設内での集団感染が発生しやすいのが特徴です。
2. ノロウイルスの流行時期と傾向
ノロウイルスは11月~3月ごろにかけて流行のピークを迎えます。
特に12月から1月にかけて感染者数が増加する傾向があります。
これは、気温の低下と空気の乾燥によりウイルスが長期間生存しやすくなるためと考えられています。
また、感染者の嘔吐や排泄物を適切に処理しないと、二次感染が広がりやすくなります。
3. ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスは以下のような経路で感染します。
接触感染:感染者の手やウイルスが付着した物に触れた後、その手で口や鼻に触れることで感染。
飛沫感染:感染者の嘔吐物や排泄物から発生する飛沫を吸い込むことで感染。
食品感染:ウイルスに汚染された二枚貝(カキなど)を十分に加熱せずに食べることで感染。
4. ノロウイルスの予防対策
ノロウイルスの感染を防ぐためには、以下の対策が重要です。
① 手洗いの徹底
石けんを使い、流水で30秒以上しっかり手を洗いましょう。特に食事の前やトイレの後は念入りに洗うことが大切です。
② 消毒の実施
ノロウイルスはアルコール消毒では十分に除去できないため、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用漂白剤)を適切に薄めた消毒液を使うと効果的です。
③ 食品の十分な加熱
カキなどの二枚貝は、85~90℃で90秒以上加熱することでウイルスを無力化できます。生食は避け、しっかり火を通しましょう。
④ 嘔吐物・排泄物の適切な処理
感染者が嘔吐した場合、使い捨ての手袋とマスクを着用し、ペーパータオルで静かに拭き取った後、次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。拭き取ったペーパータオルは密閉して処分してください。
5. まとめ
ノロウイルスは、冬場に流行しやすく、非常に感染力の強いウイルスです。
しかし、正しい手洗い、消毒、食品の加熱などの対策を徹底すれば、感染リスクを大幅に下げることができます。
特に、集団生活を送る家庭や施設では、感染拡大を防ぐための対策が重要です。
日頃からしっかりと予防を行い、ノロウイルスの感染を防ぎましょう。